のび太が異世界転生!?ファンタジー世界で生き残れるのか?第2話 ステータス確認…最弱!?

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のび太が異世界転生!?ファンタジー世界で生き残れるのか?

のび太が異世界転生!?ファンタジー世界で生き残れるのか?第2話 ステータス確認…最弱!?

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のび太が異世界転生!?ファンタジー世界で生き残れるのか?前回のあらすじ

突如として異世界に転移してしまったのび太は、目覚めた草原で巨大な魔物に襲われるという危機に見舞われました。恐怖の中、必死に逃げ回った末、銀髪の美少女剣士・リューシカに救われます。

彼女に導かれ、のび太は辺境の村「フィリアの村」へと足を踏み入れることに。文明も文化もまるで異なるこの世界で、彼は何も持たず、何も知らない状態から、人生をやり直すことになるのでした。希望も不安も入り混じる中、新たな生活が始まります。

 

■前回 のび太が異世界転生!?ファンタジー世界で生き残れるのか? 第1話 「目が覚めたら異世界だった」はこちら

のび太が異世界転生!?ファンタジー世界で生き残れるのか?第1話 目が覚めたら異世界だった
のび太が異世界転生!?ファンタジー世界で生き残れるのか?第1話 目が覚めたら異世界だった

プロローグ 薄暗い部屋の中、のび太は机に突っ伏して眠っていた。夏休みの宿題も、明日の約束も、全部ほったらかしていた彼の手元には、漫画とお菓子の袋が散らばっている。時計の針は深夜を過ぎ、虫の声だけが部屋 ...

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ステータス確認…最弱!?(前編)

朝の陽光が、木の隙間から差し込んでいた。藁の寝床の上でのび太はうっすらと目を開ける。心地よい柔らかな光に包まれながらも、すぐに昨日の出来事が脳裏を駆け巡った。

 

「うぅ……夢じゃなかったんだ……」

 

周囲を見渡せば、簡素な木造の部屋。窓も小さく、家具もほとんどない。もちろんドラえもんも、どこでもドアも、目覚まし時計さえも存在しない。

そのとき、ギィ……と扉が開いた。

 

「起きたか。朝飯食ったら、ギルドに行くよ」

 

現れたのはリューシカだった。剣を腰に提げ、相変わらず鋭い目つきのまま、淡々と話す。

 

「ギルド?」

「冒険者ギルド。まずはあんたの“ステータス”を見なきゃ、何も始まらない」

 

ステータス。ゲームとかでよく聞く言葉。でも、のび太にとっては現実味のない概念だった。

 

「それって……僕にもあるの?」

「ある。異世界に来た人間は、例外なく“魂の刻印”を受けてる。宿屋の裏にある神殿で確認できる」

 

そんな会話を交わしながら、のび太は朝食のパンとスープを食べ終えた。味は驚くほど素朴だったが、空腹には何よりありがたい。

しばらく歩いた先、小さな石造りの建物の中で、のび太は神官らしき男性に導かれ、一枚の水晶盤の前に立たされた。

 

「両手を水晶に乗せ、目を閉じて。深く息を吸って……そう、そのまま」

 

神官の指示に従うと、盤面が淡く光り出した。そして、空中に浮かび上がる文字と数字の羅列。

 

「これが……僕の……?」

 

【名前】野比のび太 【種族】人間 【職業】なし 【レベル】1 【HP】10 【MP】4 【筋力】1 【敏捷】2 【知力】3 【運】……99?

 

「えっ……なにこれ!? 全部低すぎない!?」

 

リューシカが水晶盤を覗き込んだ瞬間、思わず声を漏らした。

 

「……おい、これマジか?筋力1って……魔物の赤ん坊にも負けるぞ?」

「し、しかも職業“なし”って……」

 

のび太は肩を落とし、膝から崩れ落ちた。全体的に数値が壊滅的。唯一高い“運”が、逆に不安を煽る。

 

「僕……やっぱり向いてないよ、この世界……」

「いや……“運”が99ってのは、ある意味チートだぞ。めったに見ない」

 

リューシカは腕を組みながら、顎に指を当てて考え込んだ。

 

「とはいえ、現状は“最弱”なのは間違いないな。まともに戦ったら、村のニワトリにすら負けるかも」

「そんなぁぁぁ~~!!」

 

悲鳴を上げるのび太を見て、神官が小さく苦笑を浮かべた。

 

「でもね、運が高い者は時に奇跡を引き起こすと言われているのですよ」

「奇跡って……宝くじに当たるとか?」

「まあ、それに近いかもな」

 

リューシカがクスッと笑う。初めて見た、彼女の柔らかい表情だった。

――最弱だけど、運だけは最強。

のび太の異世界での冒険は、まさに不確定な運命に導かれようとしていた。

 



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