■弱虫ペダル
RIDE.499 全てを捨てて
弱虫ペダルネタバレ&感想499話!!
「御堂筋を全力で否定しろ!!」
■前回のレビュー
■弱虫ペダル
『燃えてるんじゃなかったのか。300℃くらいに』
今泉が、この局面で鳴子に投げかけた言葉・・・
これは合宿の時、自身を鼓舞するのに鳴子自身が言った言葉だった。
「どうした鳴子、おまえの体は、鉄よりかたいんじゃなかったのか」
合宿の時の何気ない会話を覚えていた今泉。
これを聞き、俯きながらも、笑みを浮かべる鳴子。
すでに体力の限界で、意識を失いかけていた鳴子にとって、この言葉は気付け薬になったようだな。
「ああ・・・まっとけや・・・せかすなスカシ。
さっき、280℃に達した・・・とこや・・・
もう間もなくや・・・・・・もうすぐ・・・」
今泉に体を支えられながら、精一杯の強がり・・・!
果たして気持ちだけで、立ち直る事はできるのか!?
震える手で、がっしりハンドルを握る鳴子!
「あがるわ!300℃まで!!」
鳴子がしっかりと前を向いた!
あと、もう一歩だ!!
「おまえの情けないフラつきのせいで、前との差がまた広がった。
50mまで詰めてたのが、今は120mくらいにまで離されてる」
今泉は、口では冷たいことを言っているが、その手は、しっかりと鳴子の体を支えている。
倒れないように・・・!!
鳴子の再起を信じ、鼓舞する事で気持ちを奮い立たせ、
再び走り出せる体力回復の補助をする・・・!
「おまえが引いて、オレたちを先頭に連れていくんじゃなかったのか。
”特急”じゃなかったのか」
「カッカッカ!単線区間で今のはたまたま・・・下りの特急待ちしとっただけや。
みくびるなよ・・・鳴子特急を!!
鳴子特急は有言実行!!
赤い車体に世界一正確なダイヤや!!
予定通りキッチリ目的地まで運行するんじゃ!!」
鳴子の体が、今泉の支えから解き放たれた!!
「最・・・速で」
言葉の勢いとは裏腹に、鳴子の状態は思わしくない。
手や脚の震え・・・やはり、気持ちではどうにもならない、限界点まで達しているのか・・・
見てられない・・・!!
鳴子の震える背中を前にして、今泉も辛いだろう・・・
今泉は大きく手を振り上げ、鳴子の背中を叩いた!
「鳴子章吉!!」
思わず後ろを振り返る鳴子。
「男、鳴子章吉!!オレの知ってる鳴子章吉は、
どんな時も、どんな困難もはねのけ、まっすぐに進む強い男だ!!
果たせ・・・!!おまえの!!
おまえが決めた”最後の役割”を!!」
最後・・・
今泉は、ついにそれを口にした。
鳴子がすでに限界なのを知り、御堂筋に追いつくまで引くと鳴子が言った時、
3人でのゴールは、もう難しい・・・そう頭では理解していた。
だが、それを口には出来なかった。
それを今、口にした・・・。
ここで出しきれ・・・と。
「カッカッカ。わかっとるやないかスカシ。
ありがとうや。
受けとったわ。おまえの”根性注入”」
鳴子を助ける今泉・・・
そして、今泉に感謝を述べる鳴子の姿を、坂道は始めて目にしていた。
二人の変化を、水面の波紋のようにイメージする坂道。
さっきまでの坂道は、3人でのゴールという夢を叶えるために、
鳴子が飛び出すのは反対だった。
このまま体力を温存すれば、3人でゴールできるのではないか・・・
夢が叶うのではないか・・・?
そう思っていた。
でも違うんだと気づいた。
形は変わる・・・刻一刻と・・・!!
6人全員でゴールしたかったが、叶わなかった事と同じように、
もう3人でのゴールは出来ない!!
以前、巻島が坂道に向けて語った言葉を思い出す坂道。
『時に叶わねェけど、そいつは、その積み重ねは、まわりをまきこんで・・・
見ろ小野田。途方もない夢を』
巻島から受けとった言葉・・・
それはきっと、『夢』を見て、夢の思いを受け継いで、
新しい『道』を進み、拓く力に変えろってことなのだ。
そう坂道は解釈した。
「鳴子くん!!
大変だと思う!!すごく大変だと思う!!
でも、あの・・・お願いします!!本当に!!
だから送らせて!!ボクからも!!」
小野田は拳を振り上げた。
「力いっぱいの根性注入を!!」
ドゴォッ!!
ちょww脇腹!?
気持ちの入った小野田坂道の根性注入・・・
面を食らう鳴子・・・
ニヤッ・・・
「ありがとうやで小野田くん、スカシ。
カッカッカ!今・・・
300℃になったわ」
熱過ぎる・・・!!
カッコよすぎるぜ鳴子!!
展開も熱過ぎる!!
「うおおおおおおおおおおおお!!」
(鳴子!!)
(鳴子くん!!)
(伝わってくるわ・・・ビシビシ2人の想いが。
ヤバイわ。めっちゃ背中押す。
キツイのに、もうすぐ限界や、いうのに。
めっちゃパワーでるわ!!)
加速する鳴子!!
見る見るうちに先頭を走る御堂筋との距離を詰めていく!!
「ナルゥ・・・コ!!」
「御堂筋・・・来たわ。おまえが言うてた・・・
余計なもん捨てな、いうヤツ実行して!!
捨てたわボトルも・・・サドルも・・・
ゴールすることも・・・!!
いろんなもん捨てて走って!
捨てて・・・最後に残ったんは・・・
おまえが”一番最初に捨てろ”いうた
友情やったわ!!」
驚愕する御堂筋・・・!!
ついに先頭に追いついた・・・!!
次回に続く!!
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