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今回のお話は、一人の青年が久々に実家に帰ってくるというところから始まった。
どうやら幼なじみが明日結婚するということで、一足先に地元に戻ってきた男。
かつての自分の部屋はあの頃のままに残されていて、まるでこの部屋だけ時間が止まったかのようだった。
卒業アルバムを見ながら、当時を振り返っている男・・・
何気なく開けた引き出しを見てみると、そこにはカセットテープが。
カセットテープには『今日のこと』とタイトルが書かれていた。
男はそのテープに見覚えがあった。
どうやら彼が子供の頃につけていたボイスダイアリーのようなもののようだ。
男はそのカセットテープを興味本意で聴いてみることに。
声変わり前の、自分の声・・・
なんて事ない1日の出来事が一言二言でつけられていた。
少しずつ懐かしい記憶が蘇ってくる男・・・
そんな中、明日結婚式を迎える田辺という友人の話が出てきて驚いた。
「10月15日、新しいクラスは絶好調!」
声色が変わった。
どうやら中学生くらいになったのか?
男自身、そんな頃までボイスダイアリーを続けていたことに驚きつつ、テープを聴いていた。
テープの声は、正直意味不明な言葉を連ねている。
男には全く心当たりがないようだ。
徐々にエスカレートしていく日記。
声のトーンは低くなり、意味の分からない事をブツブツ言い出した。
「4月6日・・・会社で僕は絶好調・・・
何でも出来るし何でも写すし。でも笑わないでください!!」
「なんだこれ・・・意味わかんねぇぞ・・・はぁ・・・?」
声の主は明らかに大人になった自分のモノだった。
当然こんな録音はしていなかった。
不気味すぎる・・・!!
そして、ついに明日の日記が読まれ始めた。
「6月2日、今日は田辺君の結婚式。
箱の中でカタカタと笑っているようでいる田辺君に、こんにちわと言ったら、
まぁるいおじさんと同じように棒を持っておいかける!
追いかける!!
追いかけてヒビの入った箱の中にオレを詰めて!!」
「やめろ!!!」
男はイヤホンのプラグを抜き、それ以上を聞かなかったそうだ。
後日・・・
結婚式は最高に盛り上がったそうだ。
おしまい!!
これはどういう解釈なんだ?
最高に盛り上がったって・・・男が棒のようなもので結婚式に殴り込んでみなごろしにしたとか・・・ってことなの?
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